高血圧は放置すると、血管が硬くなる動脈硬化や虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)、脳卒中などの重篤な病気をを引き起こす可能性があります。
ただし、遺伝的な要素を持つ方が必ずしも高血圧を発症するということではなく、 高血圧になりやすい体質ではなくても、普段の生活習慣によっては高血圧を罹患する可能性が高くなります。
遺伝を含む体質と塩分のとりすぎや脂質のとりすぎ、運動不足、肥満、ストレス、アルコール、喫煙などの生活習慣も大いに高血圧の原因となるのです。
高血圧治療の目的は、血圧を下げることにより心臓や血管の病気と、 それらの結果としての虚血性の心臓の病気や脳卒中を防ぐことにあります。
そこで高血圧だと診断されたら、自覚症状がないから平気だなどとも思わずに、早く治療を始めることをお勧めします。
高血圧と同時に、すでに糖尿病や脂質異常症、肥満など、心臓や血管の病気の多くのリスクをもっている人は、 治療を受ければより大きな効果が得られます。
また軽症の高血圧の患者さんであれば、すぐに治療を始めることにより薬を使わずに血圧を下げることができたり、早めに降圧剤を使用することでその後に降圧剤の使用を中止できることもあります。